クリスマス企画 2020
岸ゼミ合同ゼミ
みなさん、こんにちは!新しい岸ゼミメンバー(2年生) を迎えて、3期合同ゼミを実施します! 東京でCOIVD-19の感染者が増える中、正直実施に迷うところもありますが、岸ゼミで大切にしたいことは「どんな状況、条件であっても、未来につながる一歩をつくりながら進むこと」です。コロナ禍で暗い雰囲気の中、少しでも前に踏み出せるよう、またそれが将来に向けてどのような形でもみなさんの財産になることを信じて、120%の感染対策をしながら実施したいと思います。チーム岸ゼミとして安全安心に活動するためのノウハウを蓄積し、ひとつでもできることをつくっていきましょう!これからも様々な自粛や制限があるかとおもいますが、自分たちでプレイフルに動いていくための土台を一緒につくっていきましょう!!
インプロで会話&会話で関係づくり
岸ゼミでは、あらゆる場面でインプロを行うことがあります。
インプロとは、即興劇=インプロバイゼーションの略語です。インプロの概念である、「YES AND」「頭ひとつ分の背伸び体験」「アンサンブル(”会話”のような社会完成活動みたいなもの)」「間違いや失敗でプレイフルにすること」「価値や意味&言葉を作ること」などをPlay(遊ぶこと、演じること)しながら身体化していきます。
今回は3つのインプロを紹介します。関心がある人は、ぜひインプロワークショップを企画&実施しましょう!
Mapping Me
ファシが言います。「ここは地球の中心です。ここは、明治大学中野キャンパスです。東西南北を確認してください。今からみなさんに質問します。その場所に移動してください。」そして、参加者はその質問に応じて場所を移動します。「生まれた場所は?」「一番お気に入りの場所は?」「人生を変えた場所は?」「尊敬する人に出会った場所は?」などなど。すぐに答えれる簡単な問題から、その人の価値や人生について知れる質問へと深めていきます。そして場所に移動したら、その度に近くの人と数人でなぜその場所なのか、などを語ります。その場所をきっかけとしてその人の「物語」をつくっていきます。インプロでは、「会話を生み出す」を大切にします。いきなり「尊敬する人だれ?なんで?」と聞いても答えるのが難しいのですが、体を動かし移動している間にその時間、その場所に記憶が移動します。そしてその記憶に場所や時間にいってから語ることで「会話」がしやすくなるのです。
間違いを遊ぶゲーム
私たちの多くは、失敗や間違いを恐れがちです。失敗したらどうしよう、人に迷惑をかけちゃう、と思うと言葉がでなかったり、動けなかったりします。間違ったらバカにされちゃうかも。そんな自分みせたくない、と思ってしまいます。岸ゼミでは「誰もが挑戦できる場をみんなでつくっていきます」そのために大切なことは「失敗や間違いが受け入れられるだけではなく、むしろ歓迎される」ということです。そこで、間違いを遊ぶゲームでは、とにかく「間違いやすいゲーム」をして間違ったら、思いっきり「間違ったー!やっほい!」と喜ぶパフォーマンスをします。間違いを喜ぶパフォーマンスというのが大切です。間違いを申し訳なさそうにするパフォーマンスは間違いを「問題」として可視化します。そうではなく、相手が間違いを許容したり笑えるように見せ流ことが大事です。今回は、ペアになって、「1、2、3ゲーム」をします。さぁ、間違いをおもいっきり楽しんでください!
解決社長
「社長、社長、大変です!◯◯な問題がおこりました!」というと、解決社長は必ずこう答えてくれます。「おお!それはよかった!」そして、それがなぜ「よいのか」教えてくれます。「社長!タピオカ茶を飲んでいたら、タピオカが10倍に膨れ上がりました!」「社長!最終面接の前、無理して椅子に座ったらズボンが真っ二つに破れました!」「社長、明日世界が滅びるそうです!」などどんな問題でもよいです。社長に相談してみましょう。必ず解決社長はいいます「それはよかった!」。このインプロは、どんなネガティブな状況も「言葉」で場をポジティブにする即興ゲームです。私たちは使う言葉だけではなく、そのやりとりで、物事を問題にしたり、逆に、可能性に変えたりすることができます。ゼミでは、「みんなと話しているとできないとおもったことができる気がしてきた!」という関係性をつくるのが大切。どんな問題も可能性に変えていくよう、日々意識してみましょう!
問いSTORY
〜問いで会話する活動〜
「問い」は、私たちの世界を見る「枠組み」です。
枠の中で見えるところを私たちは「知る」ことができますが、枠の外にあるものは意識していないということなので、知り得ません。
そこで、「問い」をつくっていくことで私たちの自分に対する/相手に対する/ある事柄に対する「見え」を広げ、深めていきます。え?どうやって?
問いのデザインの実践&研究するプロジェクトチームが3つの活動をご紹介します。
一本線トーク
「あなたはどんな人?」といもどう答えたらいいかわからない。でも大丈夫!あなたの「手」は知っています。なので、(太めの)ペンと紙を用意してください。そして、その紙に「あなたらしさ」を「一本線」で描いてみよう。考えなくてイイ。ただ、自分が「気持ちいいな」「こう描きたいな」というふうに手にまかせて描いてみよう。それがおわったらみんなにみせて。
みた人は「問い」をはじめましょう。「なぜこの場所からはじめたの?」「なぜここは丸いの?」「なぜ、ボコボコしているの?」「なぜ、右じゃなくて左に描いたの?」など。 NGワードは「適当だからわからない」です。手走ってるけれど、言葉がおいついていないだけ。だから、手が描いてくれた「あなた」をちゃんと「意味付け」してください。「えーっと、なぜかというと・・」とまず話始めて。そうすると、きっと手がみせてくれた「あなたらしさ」について言葉があとから生まれてくるから。こうやって「問い」を通して自分について「考えたこともなかったこと」を考えて楽しんでみましょう!
●と▲と■
今回の企画ではやらなかったけれど、もうひとつ紙とペンでできる問いのワークを紹介。今度は、●と▲と■をつかいます。一本線より表現の幅が広がりますね。ですのでお題はもう少し複雑なものを。たとえば、「あなたがめざす未来の社会は?」「オンライン授業をよりよくするためには?」「つくりたいゼミの姿は?」など。
ただし、このゲームはペアでやります(三人でも!)。交代して描いていきます。自分が思っていたことと全然違う方向性にいっちゃうかも!でも、それを「受け入れ(accept)」して、そこに「付け足す(offer)」して一緒に完成させていきましょう!そして、書き終わったら、「なぜここはこうなの?」「なぜ、これを付け加えたの?」などどんどん質問していこう。NGワードは「なんとなく・・」「考えてなかった・・・」いいえ。手はしっています。なので、ちゃんと意味を作り出してください。どんなことにも、意味をつくれるのが岸ゼミの強み。「知らない」「わからない」ことから動き(パフォーマンス)をつくってみよう!
水平思考ゲーム
岸ゼミ0期生(国際日本学実践科目)の学生たちが制作した水平思考ゲームを体験してもらいました。「うみがめのスープ」で有名になったゲームで、下から上に組み立てていく垂直的思考とは違って、とにかく水平的に考えそれをつなげていくゲーム。多角的な観点から問いを積み重ねるのが大事。こんな質問、馬鹿馬鹿しいかも、なんて思う必要0!その質問が実は、答えのきっかけになるかも!
水平思考ゲームは、岸ゼミが大切にしている社会完成活動(socially completing activity)です。みんなで完成させていくことを経験できるゲームです。誰かの言葉やだれかのひらめきをきっかけとしてYES ANDもつかいながら「見え」を広げていきます。
今回体験したのは異文化理解教育のための水平思考ゲームですが、メディアリテラシーのための水平思考ゲームなどいろんなパターンでつくれそう!ゲームを遊ぶだけじゃなく、自分ならどんな問いをつくるかな?と未来の自分をイメージしながら遊んでみて。是非ゼミでも水平思考ゲームをつくってみませんか?
ハイフレックス型
借り物競争!
どんなゲーム?
通常は、その場にいる人たちでお題に即したものを借りてくるオフライン完結型のアクティビティですが、ハイフレックス型借り物競走は、一味も二味も違います。オフラインとオンラインの連携とコミュニケーション術がとても試される、「新感覚」同じ温度感で遊べるハイフレックスな遊びです!
遊び方
①ゲーム全体の進行者&ジャッジを2名程度選出
②オンライン・オフラインを含めたグループ(5名程度)を作成
③各チーム一人レフリーを決める (レフリーとは⇨オンライン参加者が持ってきた物とその理由をジャッジに伝達する係)
④オフライン側はパソコン全ミュートの状態で、ジェスチャーでお題を伝える(*お題はあらかじめ印刷して各テーブルに配布しておく)
⑤そのジェスチャーをみて、オンライン側は自分の部屋やその環境にあるものを持ってきて、なぜそれを持ってきたのかを説明する
⑥その物と説明をレフリーがジャッジまで伝達しに行き、ジャッジが納得すれば1ポイント、納得できなければ再挑戦or別のお題に挑戦する。
【例:お題「冬」】
オフライン参加者:ミュートの状態で、冬にまつわるジェスチャーをして、オンライン参加者にお題を伝える(雪が降る様子、温泉を楽しむ様子、など)
オンライン参加者:お題がわかったら、手袋やクリスマスにもらったプレゼントなど、自分にとっての冬にまつわるものをとってきて、それを選んだ理由や特別なエピソードをオフライン参加者に説明する
レフリー:オンライン参加者の説明を聞いて、ジャッジまで伝達に走る
ジャッジ:お題ともってきたものの関連性の高さやエピソードトークの面白さなどを総合的に判断して、合格かどうかの判定をする
遊び × 学び
遊びながら学ぶ。
学びながら遊ぶ。
ダブルでイイね!
岸ゼミでは、多文化共生、異文化理解、英語教育、問いのデザイン、探究、日本語教育など様々な分野で利用できる教材制作に取り組むゼミ生も多いです。その教材のひとつがカードゲームです。遊んでいるうちに学べるという可能性のある教材です。そのためには、ゲームがなぜ人を夢中にさせるのか、どんな表現や問いで考えを広げたり、深めたりしているのかを分析する必要があります。そのためにも、まずは実際に遊んでみましょう!そして、「これ使えそう!」「この発想いい!」というものをみつけて自分のオリジナルな教材をつくってみよう!
(今日紹介したゲームはこちら→)
演じるを遊ぶ 学ぶ
他にもこんなゲームや
想像力を遊ぶ✖️会話をはじめる
こんなゲームも!
オンライン参加者への気配り
オフライン・オンライン間での「温度差」というものは必ず生じるものです。
その為、それが生じた際にどう対応していくか(事前対応していくか)が重要となってくると感じました。ex.)オフライン側から1人、オンライン上における進行役を選定しておき、どのような形でもトラブルにも対応できるようにする。
また、オンライン進行役が対応できない場合も考えてLINEのオープンチャット機能を活用するのもありかな、と感じました。→オープンチャットを作製し、企画メンバー・オンライン組はそこに参加→トラブルや質問等があればそこにチャットをしていく形。ただし、スマホに注視しすぎないように複数担当を決めておくことを推奨。
全体を通してオンライン組にも身体を動かしてもらい、発言等がスムーズにできるような環境を作ることが従来のゼミ運営より重要だと感じました。一方でマイクのハウリングや接続不良等で上手くいかないことは常に起きることを頭に入れておくことも大切だと感じました。
オンライン参加者とオフライン参加者のコミュニケーション方法
今回もオンライン組とオフライン組の交流を図る場は企画を通してある程度設けることは出来たと考えます。
一方で「オフライン・オンライン間1人1人の関わりが強く持てなかったこと」 は今後伸び代になる点です。
特に今回の合同ゼミは4期生がゼミに初参加する機会でもあり、「初対面」が多く生まれる環境でした。対面ではもちろん、画面越しの初対面ともなるとより難しさを感じると思います。そのような場においてこそ、より多くの出会いが生まれるような交流の場、企画が必要です。今後、更にパワーアップした企画が楽しみですね!!!
参加者からの声
・後から気づいたので参加はできていませんが、zoom組でお話しする時間があったのはありがたかったです!どうしても会場との温度差ができてしまうと感じたので、オンライン組でもなにかお話しする時間が次回もあると嬉しいです
・また参加したいです!ありがとうございました!
・オンラインの人を巻き込む借り物競争が良かったと思います、オンラインの人にも何か大切な役割を与えるゲームだとみんな楽しめると思いました。
・緊張していましたが場の雰囲気が溶け込みやすく、楽しんで参加することができました。ありがとうございました!
・オンライン組ともっと交流できたら嬉しい
・オンラインのブレイクアウトルームのメンバーは、学年がもう少し散らばってると良いかなぁと思いました
・初の試みであったので致し方ない点はありますが、借り物競走やボードゲーム大会でもう少しオンライン参加者と対面参加者の差別化を軽減できれば尚良かったと思います。(オンライン版のゲームを用意するなどして、オンライン参加者も対面同等に参加できるようにするetc)
・時々対面の音声がオンラインに聞こえておらず、オンラインの人達を置いてけぼりにしてしまってる感じがしました。オンラインともっと上手く連携をし、対面の人1人でもオンラインに常時接続しておくことで、アクティビティごとにどっちかが先に進んでしまうことが防げるのかなと思いました。
・対面だと色々な人とコミュニケーションが取れるけど、ズーム上だと特定の人(ブレイクアウトルームに入った人)としか喋れないので、頻繁にブレイクアウトルームの割り振りを変えたりして、色んな人と話せる工夫が必要だと思いました
・借り物競走みたいに、オンライン/オフラインのどっちもがいて初めてうまくいくデザインになったら素敵だなと思いました♡
・オンラインの温度感が今ひとつ分からなかった。 やはり若干隔たりを感じるので、伸び代なのかと。
・オンライン組が、対面の人たちが何をしているのかキャッチしやすいデザインづくりが必要だと思う!
・オンラインと対面の壁を無くす活動が序盤にあるといいかも。
Photo Gallery
色々な「楽しい」が溢れていました!場の記憶として写真で記録!